神前に供える酒の名である白酒、黒酒。
延喜式第四十には、「新嘗会に白黒ニ酒料を捧ぐ」とあり、醸造法にもついて書いてあります。
「造酒なるものは米一石ニ斗八升六合を以ってへきと為す。七斗一升四合を飯と為す。水五斗を合わせ、各等分してニおうと為す。かめ、酒一斗七升八号五勺を得。熟後、久佐木灰三升を以って、一おう口を和合して方に黒貴と称す。その一おうは和せず。これは白貴と称す。」云々。
白酒と黒酒との別は、ただくさき灰の入ると入らざるとの差です。

また、貞丈雑記には、「条々聞書に公方様にては、正月五ヶ日その外節朔には片口の御銚子白し、御酒も白酒なり。白酒とは今もある白酒にして、餅米にて造るなり。
白酒といふは通常のすみ酒とは少々異なり、黒酒とは常山の根を黒焼きにして酒にまぜたる者なり。と造り方が書いてあります。