日本酒には酒税法上として、特別純米酒、純米酒、吟醸酒、大吟醸酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒があります。アルコール添加のあるなしで、純米酒を信奉する人がいるいっぽうで、香りの華やかさや味わいの軽さの点で、吟醸酒の上品さを好む人もいる。とすると・・・前者が好むのが特別純米酒、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸であり、後者が好むのが吟醸酒、大吟醸酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒ということになる。

ここまで説明すれば、なんとなく日本酒の種類についてわかったような気がしないでもないが、さて日本酒を選ぶとき意外に戸惑うのは、ひとつの銘柄でもいろいろな種類があることです。そこで、知っておくといいのが日本酒の特定名称です。銘柄とともにラベルによく記載されている前述したように「本醸造」「純米酒」「吟醸酒」などの名称。

この特定名称というのは、ある日本酒が原料や製法について、一定の基準を満たしたときに表示できる名称で、その特徴を知ればおおまかにその日本酒のタイプを知ることができます。

前述したように名称は8種類あり、基本的には2つの観点を軸に分類されます。一つはアルコール添加の有無。米、米麹のみを原料とする「純米酒」タイプと少量の醸造アルコールを加えた「本醸造酒」タイプ。これが縦軸。それに対してもう一つ横軸になるのは精米歩合。米を60%以下まで磨いたものが「吟醸酒」50%以下まで磨いたものが大吟醸酒といわれます。


※醸造アルコールの添加量は、白米重量の10%以下に制限されています。
※2:精米歩合がもっとも高いなど、何らかの製造上の特別な工夫のこと。